MacBook Pro M5のメモリ32GBは必要?約7万円上乗せして分かった選び方
MacBook Proを購入するとき、最後まで迷ったのがメモリでした。
私が2025年10月にApple公式オンラインストアで購入したM5搭載14インチMacBook Proは、メモリ16GBが標準構成でした。そこから32GBへ変更するために、購入時点で約7万円を上乗せしています。
7万円あれば、外付けSSDやモニターを購入できます。学習費用やほかの道具へ回すこともできます。「念のため」で簡単に追加できる金額ではありません。
一方、MacBook Proのメモリは購入後に増やせません。長く使うなら多い方が安心に見えますし、動画編集、アプリ開発、AI利用を考えると、16GBでは足りなくなるのではないかという不安もありました。
私は最終的に32GBを選びました。
約9か月使った現在、Xcode、iOSシミュレータ、Chrome、ChatGPTなどを同時に開いても、動作は安定しています。アプリを閉じたり、メモリ残量を気にしたりすることもありません。
ただし、今もう一度選ぶなら、24GBも有力な候補になります。
32GBは快適でした。しかし、32GBでなければ現在の作業ができなかったとは言えません。
この記事では、32GBへ約7万円を上乗せして実際に使った結果から、16GB・24GB・32GBをどう選べばよいか考えます。
私がMacBook Proのメモリを32GBにした理由
以前使っていたのは、2020年の13インチMacBook Proです。
構成はM1チップ、メモリ16GB、SSD 512GB。約5年間使いました。普段の軽い作業ができなくなったわけではありませんが、Final Cut Proで動画を編集すると、動画の再生、エフェクトの処理、レンダリング、書き出しなどで重さを感じる場面がありました。
また、普段から約400GBを使用しており、Final Cut Proのレンダリングファイルが増えると500GBを超えることがありました。空き容量がほとんどない状態で、レインボーカーソルが出た経験もあります。
次に買うMacでは、構成不足をできるだけ避けたいと考えました。
購入した構成は次のとおりです。
| 項目 | 構成 |
|---|---|
| モデル | 14インチMacBook Pro |
| チップ | Apple M5 |
| メモリ | 32GBユニファイドメモリ |
| ストレージ | 2TB SSD |
| 本体色 | スペースブラック |
| ディスプレイ | 標準ディスプレイ |
| キーボード | 日本語JIS |
| 電源アダプタ | 70W USB-C |
| 購入先 | Apple公式オンラインストア |
| 本体価格 | 374,800円 |
| AppleCare+ | 39,800円 |
| 配送日 | 2025年10月23日 |

新しいMacBook Proで想定していた用途は、次のとおりでした。
- Final Cut Proでの動画編集
- Xcodeを使ったアプリ制作
- ChatGPTを使いながらの複数作業
- 将来的なローカルAI
- 長期間の使用
購入時点で、これらをすべて本格的に行っていたわけではありません。
つまり、32GBは「現在すでに必要だから選んだ」というより、今後やりたいことを広げても、メモリ不足を理由に止まりたくなかったから選んだ構成でした。
購入後に増設できないことが不安だった
メモリを多くするか迷う最大の理由は、購入後に増設できないことです。
SSDであれば、外付けSSDやクラウドで補う方法があります。メモリは後から外付けできません。
約7万円を節約して16GBを選び、数年後に不足したら後悔する。その不安が、32GBを選ぶ方向へ強く働きました。
ただし、この不安だけで約7万円を払うのが正解とは限りません。高い構成を選べば安心できますが、使わない性能へ払った費用は戻ってきません。
実際の作業で32GBをどこまで使ったか
32GBの余裕が実際に使われているかを確認するため、普段に近い作業環境を再現しました。
同時に使用した主なアプリは次のとおりです。
- Xcode
- iOSシミュレータ
- Flutterアプリ
- ChatGPTアプリ
- Chrome
- Chrome内のChatGPT複数タブ
- YouTube
- Apple Music
- ターミナル
Xcodeでは既存のFlutterアプリをビルドし、iOSシミュレータ上で起動しました。その状態でChatGPTやChromeなどを切り替えて作業しています。
アクティビティモニタで確認した結果
| 確認項目 | 結果 |
|---|---|
| 物理メモリ | 32GB |
| 使用済みメモリ | 約24GB |
| アプリメモリ | 約13.5GB |
| 圧縮 | 約5.7GB |
| メモリプレッシャー | 緑 |
| スワップ使用領域 | 0バイト |
| アプリ切り替え時の引っかかり | なし |
| ファン音 | 聞こえなかった |
| 発熱 | 感じなかった |

使用済みメモリは約24GBまで増えていましたが、メモリプレッシャーは緑のままで、スワップ使用領域は0バイトでした。
操作上も、アプリを閉じたり、処理を待ったりする必要はありませんでした。
32GBの余裕は、複数のアプリを閉じずに使い続けられる安定性として機能していました。
ただし、macOSは空いているメモリも積極的にキャッシュへ利用します。使用済みメモリが約24GBだからといって、24GB以下では必ず不足するという意味ではありません。
Final Cut ProでフルHD動画を編集しても軽快に動く
普段はFinal Cut Proで、フルHDの動画を編集しています。
一本の完成尺は約15分。画面収録した映像にマイクで収録した音声を載せ、主にカットとBGMの追加を行います。
この条件では、動画の再生、タイムラインの操作、レンダリング、書き出しを含め、動作が止まったり、もたついたりすることはなく、軽快に作業できています。

以前のM1 MacBook Proでは、動画再生、エフェクト、レンダリング、書き出し時に重さを感じることがありました。M5へ買い替えてからは、普段の動画編集で処理性能を意識する場面がほぼありません。
フルHD・約15分・カットとBGMを中心とした私の動画編集では、M5 MacBook Proは十分以上に快適です。
ただし、この快適さを32GBだけの効果とは判断できません。M1からM5へチップが変わり、SSD容量も512GBから2TBへ増えているためです。
それでも32GBが必須とは言えない理由
今回の検証では、32GB環境が快適であることは確認できました。
しかし、32GBが必要だったことまでは証明できていません。
16GB・24GBと直接比較していない
今回使用したのは32GBモデルだけです。
同じM5 MacBook Proの16GBや24GBモデルで、同じ作業を行ったわけではありません。
32GBでスワップ使用領域が0バイトだったからといって、24GBでは不足するとは限りません。16GBでも、アプリの使い方や作業内容によっては問題なく動く可能性があります。
32GBなら快適だったことと、32GBでなければ快適に動かないことは同じではありません。
動画編集は比較的軽い内容が中心
普段の動画編集は、フルHD・約15分で、カットとBGMが中心です。
複数の4K映像へ複雑なエフェクトを重ねるような編集ではありません。この用途だけなら、32GBが最低条件だとは言えません。
ChatGPTはローカルAIではない
ChatGPTを複数開いていますが、AIモデルそのものをMac上で動かしているわけではありません。
Chromeのタブやアプリはメモリを使用するものの、「AIを使うから32GBが必要」という説明は正確ではありません。
ローカルAIを本格的に使うなら、メモリ容量の意味は変わる可能性があります。しかし、現時点では未検証です。
今なら24GBも検討する
今、同じMacBook Proをもう一度買うなら、32GBだけでなく24GBも比較します。
現在の作業では32GBに不満はありません。むしろ快適です。
それでも、約7万円の差額を改めて考えると、24GBで余裕を確保し、残った予算を別の道具や体験へ回す選択も合理的に見えます。
約7万円で買ったのは、処理速度だけではなかった
32GBへの上乗せを純粋な処理性能だけで評価すると、現在のところ費用を完全に回収できたとは言いにくいです。
メモリ不足で作業が止まったこともなく、24GBでは足りなかったという比較結果もないからです。
それでも、32GBにしたことに価値がなかったとは思いません。
スペック不足を疑わず、アプリ制作を始められた
M5 MacBook Proを購入してから、Xcodeを使ったアプリ制作を始めました。
アプリを作り始めるときに、「このMacのメモリで足りるだろうか」と心配することはありませんでした。
Xcode、シミュレータ、ChatGPT、ブラウザを同時に開いても問題ないだろうという安心感があり、自信を持って作業を始められました。

高いスペックがアプリを作ってくれるわけではありません。
しかし、スペック不足への不安が、始めない理由になることはあります。私の場合、32GBの余裕は、その心理的な障壁を下げました。
将来性は、実際に行動して初めて価値になる
「将来使うかもしれない」は、高額な構成を選ぶ理由として便利な言葉です。
しかし、将来性は所有しただけでは価値になりません。
32GBを選んでも、新しい作業を始めなければ、使わないメモリへ費用を払っただけで終わります。
私の場合は、購入後にアプリ制作を始めました。今後、動画編集やローカルAIへ用途を広げる可能性もあります。
そのため、現時点では使い切っていない余裕にも、一定の意味があったと考えています。
MacBook Proのメモリは16GB・24GB・32GBのどれを選ぶか
直接比較したわけではないため、絶対的な推奨ではなく、選択の目安として整理します。
16GBを選択肢にできる人
- ブラウザや文書作成が中心
- ChatGPTを使うが、ローカルAIは動かさない
- 重いアプリを複数同時に開かない
- 動画編集は軽い内容が中心
- 数年以内に買い替える可能性がある
- 約7万円をほかの用途へ回したい
この条件なら、32GBへ上げる理由は強くありません。
標準構成を選ぶことは妥協ではありません。使わない性能へ払わず、自分の用途に必要な構成を選ぶ合理的な判断です。
24GBが有力だと思う人
- Xcodeや動画編集を行う
- 複数のアプリを同時に使う
- 16GBでは将来が少し不安
- 32GBへ約7万円を払うほどの用途はまだない
- 性能と価格のバランスを取りたい
- 長く使うための余裕が欲しい
現在の私が買い直すなら、24GBはかなり有力な選択肢になります。
16GBより余裕がありながら、32GBまで上げる費用を抑えられるからです。
ただし、私は24GBモデルを同じ条件で検証していません。この判断は、32GBを使った現在の作業負荷と価格差から考えたものです。
32GBを選ぶ理由が強い人
- Xcode、シミュレータ、ブラウザなどを並行使用する
- 動画編集や開発を継続的に行う
- ローカルAIを具体的に始める予定がある
- 仮想環境など、メモリを多く使う作業を行う
- 長期間使う予定がある
- 作業のたびにアプリを閉じたくない
- 性能不足による作業停止の損失が大きい
- 高いスペックが新しい行動を始める後押しになる
重要なのは、32GBを使い切るかどうかだけではありません。
作業中に構成を気にせず、新しい用途へ移れることに約7万円の価値を感じるかどうかです。
購入前に自分で確認する方法
メモリ容量で迷ったら、製品レビューだけでなく、現在のMacの使い方を確認した方がよいです。
普段の作業をすべて開く
まず、普段同時に使用するアプリを開きます。
- ブラウザ
- ChatGPT
- 動画編集ソフト
- Xcode
- シミュレータ
- 音楽アプリ
- ターミナル
レビュー用に無理やり大量のアプリを開く必要はありません。日常の作業をそのまま再現します。
アクティビティモニタを確認する
「アプリケーション」から「アクティビティモニタ」を開き、「メモリ」タブを見ます。
確認するのは、搭載メモリを何GB使っているかだけではありません。
- メモリプレッシャー
- スワップ使用領域
- 操作の引っかかり
- アプリを閉じないと作業できないか
macOSは空いているメモリも積極的に利用するため、「使用済みメモリが多い」という理由だけで不足とは判断できません。
メモリプレッシャーが高い、スワップが大きく増える、実際に操作が止まるといった状態があるなら、容量を上げる理由は強くなります。
将来の用途に期限を付ける
「いつか動画編集をする」「いつかAIを使う」では判断できません。
- 半年以内に始める
- すでに教材を用意している
- 制作するアプリが決まっている
- 毎週動画を編集する予定がある
ここまで具体的なら、将来の用途を購入条件へ含めてよいと思います。
逆に、用途も時期も決まっていないなら、標準構成で始め、必要になった時点で買い替える考え方もあります。
32GBが向いている人・向いていない人
32GBが向いている人
- 複数の重いアプリを同時に使う
- アプリ開発や動画編集を継続する
- ローカルAIや仮想環境を使う予定が具体的にある
- 長期間使う
- アプリを閉じる、作業を分けるといった調整を避けたい
- 高い構成を持つことで新しい制作へ踏み出せる
- 約7万円より、作業停止や買い替えのリスクを重く見る
32GBへ上げなくてもよい人
- ブラウザ、文書作成、ChatGPTが中心
- 現在のMacでメモリ不足を感じていない
- 将来やりたい作業がまだ曖昧
- 動画編集や開発を時々しか行わない
- 数年で買い替える可能性がある
- 予算をストレージ、モニター、ソフト、学習費用へ回したい
- 「一番高い構成なら安心」という理由だけで迷っている
下位構成を選ぶことは、性能を諦めることではありません。自分が使わない性能へ払わないという選択です。
まとめ:32GBは必要条件ではなく、余裕を買う選択だった
M5搭載MacBook Proのメモリを、標準の16GBから32GBへ上げるために、私は購入時点で約7万円を追加しました。
実際にXcode、iOSシミュレータ、Chrome、ChatGPTなどを並行使用しても、メモリプレッシャーは緑で、スワップ使用領域は0バイトでした。操作の引っかかり、ファン音、発熱も感じませんでした。
32GBは快適であり、その余裕は実際の作業に使われています。
一方、16GBや24GBと同じ条件で比較したわけではありません。現在の作業だけを見れば、32GBが最低条件だったとは言えません。
今もう一度買うなら、24GBも有力な候補として検討します。
それでも32GBを選んだことで、アプリ制作を始める際に、スペック不足を心配する必要がありませんでした。高い構成を持っていることが、自信を持って新しい作業を始める後押しになりました。
私が約7万円で購入したのは、現在必要な処理性能だけではありません。
長く使うための余裕と、新しいことを始める際に「このMacで足りるだろうか」と迷わなくてよい環境でした。
今行う作業が明確で、余裕が実際の行動につながるなら32GBを選ぶ意味があります。用途が曖昧なまま安心だけを買うなら、16GBや24GBを選んでも問題ありません。
高い構成を買うことが正解なのではありません。
自分が何をするのか、そのために約7万円を払う意味があるかを説明できる構成が、自分にとっての正解です。
参考にした情報
- Apple公式オンラインストアの注文履歴・構成画面
- macOSのシステム情報、アクティビティモニタ
- M5 MacBook Proでの実作業検証(2026年8月3日)
